PIETRA

─ キセキ ─

曇りガラスの中で 立ち止まる列車
微(かすか)に映る景色 粉雪がつつむ

時は流れる 季節を連れて 想い出だけ置いていくように
窓をぬぐって ふりむいた果て 軌跡がかすんでゆく

戸惑(とまど)い徨(さまよ)う日々は過ぎて 終着駅で待つ君の元へ
この旅に終わりを告げたなら そこから ふたりで 共に

時の欠片(かけら)に 刻み込まれた 記憶と冷たい涙
ひとりに慣れすぎた 歩みを全て 忘れさせてくれたね

流れだす景色に手を振って 終着駅で待つ君を想う
この旅も終わりが近づいて ふたりで 寄り添う 永遠に

季節は巡る いつかの冬よ 痛みだけ持ち去って

雪雲の狭間(はざま)から射(さ)す光 改札口に立つ君を照らす
この旅を笑顔で終えたなら ふたりで はじめる キセキ

ふたりが 出会えた キセキ